to Israel Jerusalem
3つの宗教の聖地。イスラエル・エルサレムへ。
ダハブからバスに乗り、3時間。
エジプトとの国境の検問所にやってきた。
入国が厳しいだとか、スタッフがめちゃくちゃ冷たいだとか、いろいろな噂のある国境。
そして数年前に観光客を乗せたバスが爆破された国境。(今はもちろん落ち着いている。)
いろいろ怖い話のあるイスラエル陸路入国なわけだが。
まず驚いたのが、入国審査のスタッフが女性しかいないこと。さすが宗教の聖地。(男性スタッフによる女性のチェックが困難なため、スタッフをほとんど女性にしているらしい。)
そして全員美人。
あとから分かることだが、イスラエルは本当に美人が多い国。
そこいらのヨーロッパ諸国なんて比じゃない。

そして噂通り、入国審査は厳しめ。
「どこに行くのか。なぜ行くのか。パレスチナに入るつもりはないか。宗教は何を信仰しているのか。なぜ一人なのか。知り合いはイスラエルにいるのか。今日の宿は。」
などなど早口の英語で問われる。
合コンなら、完全に僕に気があると勘違いしてしまっただろう。
しかし、その整いすぎている顔からは微塵の優しさも見いだせない。
どの国でも、笑顔のない美人は怖い。
久しぶりの白人の、美人の、Sっ気にやられ、若干縮こまりまごつく僕。
合コンなら、完全に愛想をつかされていただろう。
それでも懸命に笑顔をつくり、返答を続ける。
なんとか質問に答え続けること5分。
冷たかった表情が崩れ、笑顔を浮かべるお姉さん。
「行っていいわよ。楽しんでね。」
ツンデレかよ、お姉さん。
このお姉さんは一体何人の旅人の心を奪ってきたのだろうか。ギャップ萌えである。
どの国でも、笑顔の美人は無敵である。
ということで、エジプトとイスラエルの国境は、Sっ気たっぷりのお姉さんのツンデレが味わえる至極のスポットとなっておりました。
М気質の方は是非是非。

そんな国境を越えて、その日のうちにイスラエルの都市・エルサレムへ向かう。
エルサレム行きのバスは、国境近くのリゾート・エイラットから出ているため、まずはローカルバスでエイラットへ。
が、到着と同時に、目の前で発車するエルサレム行き最終便。
とにかく走る!
走る!そして叫ぶ!
!!!
…が、無情にも気づかれない。
そして、走り去るバス…。
無力…。あまりに無力。
昼過ぎにして、今日という日が終わった。
というのも、イスラエルそもそも物価が高く、さらにリゾートのエイラットは最低でも1泊1万円以上。
今日は野宿か…
そんなことが頭をよぎった、その時。
近くにやってきたタクシーの運ちゃん。
「乗れ!追いかけるぞ!」
ということで、なぜか始まったカーチェイス in イスラエル。
しかし、バスはもう見えない。
かっ飛ばすタクシー!
料金が不安になり、価格交渉を始める僕!
気持ち割高な料金で駆け引きをしてくる運ちゃん!
かっ飛ばすタクシー!
もう少し安い値段を提示する僕!
引き下がらない運ちゃん!
かっ飛ばすタクシー!
強気に値段交渉したい!しかし、今更断られても困る僕!
心理戦による価格交渉カーチェイス!
かっ飛ばすタクシー!
そうそうに諦めて了承する僕!
そしてついに、バスの背中が見えてきた。
行けるぞ!
しかし、ここにきてタクシー運ちゃん。
「イスラエルのバスはあまり止まってくれないだからなー。そのときは諦めてね。」と今更の発言。
かっ飛ばすタクシー!
そして、バスを追い越し、懸命に手を振る。
かっ飛ばすバス!
嫌な予感!
しかし、バスの運転手がこちらに気づくと…。
笑顔で停車してくれた!
「これが最終だぞ。良かったな、追いついて!」
との激励もいただき、無事乗車。
ありがとう!運転手さん!
ということでエルサレムまで4時間少々。80シェケル(2500円)。